豊橋市の新吉保育園の移設に伴う、新築の保育園です。
豊橋市の新しい取り組みとして、全国の学生を対象にした学生コンペによって保育園の提案を求め
2022年当時学生であった、名古屋工業大学の中山さん、原さん、永井さんらの提案が採用されました。
提案の内容は「風土の中のさんぽミチ」として、豊橋市の風土と調和した、
こどもたちがのびのびと生活できる建築です。
私たちもプロポーザルで選定され実施設計を担当しました。
できるだけ学生たちの提案を実現できるように保育士の皆さん、関係者と打ち合わせを重ね、
様々な多くの苦難を乗り越え実現しました。

園舎は0,1,2才を対象とした乳児園で、子どもたちの安全面に気をつけつつ
最大限木造の良さを感じられるように、
真壁構法の採用や、木製建具、深い庇など在来の木造に近い造りとしました。

こどもたちの活動は中庭を中心にした「さんぽミチ」（回廊）をめぐるように保育室を配置し
ところどころ隠れニワを貫入させながら外との繋がりを作るようにしています。
子供たちの活動の場が土に近い計画です。
建物のボリュームは近隣の住宅地との調和、ヒューマンスケールを意識して
できるだけ低層に、分節されたような佇まいとしました。

工事中には学生見学会を開催するなどプロセスにもこだわり建設されています。
詳しくは豊橋市のＨＰに公開されていますので是非ご高覧ください。

施工：建築/青山建設　電気/影山電機商会　設備/三河設備工業
写真：トロロスタジオ